
あのちゃんがラジオでやっと観たと言っていたので、ついに私も観た。6ポイントを消化するついでにTOHOシネマズ上野へ。館内はガラガラで、話題作のわりにこの入りかよ、という空気の中での鑑賞だった。
血筋がなくても国宝になれるという例があることを、私は知らなかった。だから最初から、ヤクザの組長の息子が国宝になれるわけがないだろ、という目で観ていた。その前提が最後まで残っていて、物語はどこか予定調和に見えた。題材は大きいのに、展開はわりと素直で、きれいにまとめにいく感じだった。
若い頃に入れ墨を彫るシーンがあったおかげで、大きくなって役者が変わっても分かりやすい。ああ、同じ人物なんだなとすぐ入れる。そのあたりはかなり親切だ。役者陣もどこか朝ドラっぽくて、全体として面白い朝ドラを観ているような感覚になった。
冒頭の永瀬正敏のシーンが、この映画の最高潮だった。あの組長の場面だけは空気がピンと張っていて、そこだけ映画の格が一段上がった感じがある。それ以外は、正直そこまで届いていない。
渡辺謙がプルプル震えながら吐血するシーンは、思わず笑ってしまった。あの顔も含めて、素直に面白い。世界の渡辺謙やるな!


